南の果て、野菜不足と戦う毎日。 羊のバーベキューに舌鼓を打ちながらも ふとした拍子に思い出すケンタッキーフライドチキンの味…。ああ、望郷。
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--/--/--(--) --:--:--| スポンサー広告| トラックバック(-) コメント(-)
思い出は心の葉脈とともに・・・。
これが、今期のなれそめ日記、最後の発信になります。
まだまだ、書き残したこともいっぱいあるような気がしますが
それは、いずれまた別の機会に。

今回は4ヶ月弱ほど当地、プエルトナタレスに駐在しました。
悲喜交々、色々なことが起こって、飽きもせず楽しむことが
出来ました。昨シーズンから通算でパイネへ行った回数は
19回。その1回1回がとても楽しくて、忘れがたいものが
あります。おそらく日本人で19回パイネに行った人は他に
いないんじゃないですかね?日本記録です!たぶん。
ペリトモレノ氷河にも、8回も行かせて頂きました。

フライドチキンが食べられないのが玉にキズですが、パタゴニア
は本当に良いところです。年中寒くて、でも人は温かくて、
懐かしい匂いがして、山がきれいで・・・。
赴任前に同僚に「半年間のバケーションへ行ってきます」
と言って出て来たカーネルは、その通り、趣味半分、仕事半分
の生活を送らせて貰いました。
これも一重に、遠くからいらして頂いた日本人のお客様方、
そして当地ナタレスの悪友たちのお陰であると、感謝しております。

先日、パイネへお別れに行ってきました。
既に山側は吹雪いておりましたが、なんとも美しい、何度見ても
美しい山たちです。まさに「神の造形」と呼ぶにふさわしい連山
を見ながら一句、

「会う時は 語りつくせと思えども 別れとなれば 残ることの葉」
(盗作!出典は忠臣蔵、小野寺十内の手紙)

それでは、色々な思いを残しながら、ひとまず、

「これにて御免!」

カーネル・3ダース
スポンサーサイト
昨日見た夢
世の中で、他人が見た夢の話を聞かされるのと
纏まりの無い我が子の成長のビデオを見させられる
事ほど苦痛なものは無いと分かってるんですが・・・
今日は、カーネルが昨日見た夢の話、です。
まっ、日記だから許してくださいませ。

ーーーーーーーーーーーーー
なんの脈絡もなく、カーネルは山を登ってます。
その山、どこかで見たこともあるような、パイネのような
気もするけど、富士山のような気もするし、映画で
見たヨーロッパの山のような気もします。
早い話がどこの山かよく分からないけど、とにかく登って
るんです、1人で。

きつ~い登りの中腹で、なぜかカーネルは日本酒の
ワンカップ大関を飲みながら一休みします。
(普段のカーネルは、こんなこと絶対しませんよ!)

すると、下の方から足どり軽やかに1人の少年が登ってきて
カーネルを見て立ち止まると、
「お兄さん、そんなんじゃダメだよ。間に合わないよ。」
(念のため、ホントにお兄さんって言いました、おじさん、じゃなく!)

それだけ言うと、その少年はカーネルを軽蔑した目で見て
スタスタと再び登り始めました。これが速い速い!
「この、クソガキ!」
と、叫んだカーネルは、その小生意気な少年を追いかけます、が、
とても付いていけません。

ぜーぜー言いながら、やっとその坂を登り切り、尾根に辿り着いた
ところで、カーネルはまた一休み。今度はフライドチキンとビールで
お昼ごはんです。

すると、またまた1人の登山客が下から追いついて来ました。
よく見ると、さっきと同じ少年(クソガキ)です。
あれっ?先に行ったのに?と思っていると、少年がまた、
「やる気あるの?」
とか言って、またまたスタスタとカーネルを追い越していきます。
今度こそ追いついてやる!とカーネルはその少年を追いかけます。
今度は頑張ったんですが、それでも距離は徐々に広がって、やがて
見えなくなってしまいました。

仕方なく再びトボトボとカーネルが歩いていると、沢に近いところで
なぜか山小屋ならぬ、健康ランドが出現!
疲れたから、今日はここにとまって、明日また頑張ろう!ってことで
中に入ると、女将さんはなぜか、カーネルのおかんの顔!
「なんじゃ、こりゃ?なんでおかんがここに?」
すると、おかん一言、「履歴書だしな!」
なぜか素直に履歴書出すカーネル。(持ってるのが不思議・・・)

おかん「ダメだね、こりゃ。野宿しな。」と冷たい・・・。
そこで、先ほどの少年再登場!
「お母さん、かわいそうだから泊めてやったら?」

カーネル
「おぉ~!見掛けによらず優しい少年!見直したぞ!」
「んっ?お母さん???」

おかん
「でもね、○○○(カーネルの本名)。この人はまだ休んじゃ
 いけないんだよ。○○○と違って全然頑張ってないから」

カーネル
「おぉ~!オレ、頑張ってないか!?」

少年
「でも、この人、僕に追いつこうとして頑張ってたよ。」
(いい坊やじゃないか!)

おかん
「○○○に追いつけるはずなんて無いのにね。
 さっ、○○○は、もう休みなさい。」

カーネル
「おっ、オレは?」

おかん
「あんたは野宿。」

ーーーーーーーーーーーーーー
って言われて、テントを投げて渡されたところで、朝でした。

う~ん、誰か夢判断できる人いませんかぁ~?
    
6本足の子羊
「そろそろコルデロも終わりねぇ」
パタゴニアの夏の終わりを惜しむ挨拶です。

付近の山々が雪化粧を始め、風が冷たくなって
来ると、春先(9月~10月)に産まれた子羊たちは
身体つきの立派なものは、もうほとんど親羊と見分けが
つかなくなります。

こうなると、もう子羊=ラムとしての価値はなくなります。
肉質は硬くなり、羊独特の匂いが出てきてしまうからです。
つまり・・・マトンに変わるわけです。

子羊にとっては、コルデロとしてアブリ焼きにならずに済んだ
喜ぶべき夏の終わり、なわけです。
彼らはこの後、長い冬を過ごすために山麓にある夏牧場から
低地にある冬牧場に移り、そこで毛狩りをされた後、繁殖
の準備を始めます。

この段階で、牧場にいる羊の9割はメスになります。
弱いオスは、この冬に入る前に淘汰されます。
つまり・・・サラミやハムの原料になるわけです・・・。
(身に詰まされる・・・。生まれ変わっても羊にはなりたくない!)

その後、選抜された優秀なオスは、あの手この手で子種を採取
され、メスに種付けされます。(どうやるのかは知りません)
そして、翌年また、元気な美味しい子羊を私たちの食卓に
お届けするわけです。

ただ、自然界はそうした人間のエゴを無制限に容認はしないわけで、
こうして生まれた子孫は、徐々に徐々に血が濃くなっていきます。
要は、近親での交配が進むために、羊でもやはり、突然変異と言うか
奇形を持った個体が誕生するわけです。

多くの場合、それらは我々の目にとまることなく処分されていくのですが、
今回当地で見つかったのは、なんと、
「足が6本ある羊」
でした。新聞に写真が載っていますが、確かに6本あります。
どれもちゃんと足の形をしてます。

持ち主の牧場主さんが、今シーズン最後のコルデロとして出荷しようと
して見つけたそうです。結果、出荷はされず、調査のため研究施設へ
送られることになりました。

彼(彼女)にとっては、どちらがよかったのでしょうね?
生き延びたけど研究施設ですもんね。

今日は、人間が如何に悪魔的な生き物か、というお話でした。
日本人だけど。
ナタレスって、ほんとに小さい町です。
おまけに日本人で酔狂にも住んでいる人は他にいない
ようですので、イヤでも目立ちます。
カーネルにしてみれば、ある程度親しくならなければ
相手の顔なんて覚えてられないです。もともと人の顔
覚えるの得意じゃないし。
でも相手はしっかり覚えてることが多いようです。
東洋人なんて珍しいのもありますし、とにかくカーネルの場合
でかいですから、インパクトがあるみたいです。

でも、「よぉ!」とか「元気?」とか話しかけられて無視するのも
悪いですし、「だれ?あんた」っていうのも気まずいし・・・って
ことで、愛想笑い浮かべて挨拶を返すわけです。
どこかでお会いしているのだと信じて・・・。

本日、お昼ご飯に出掛けた後で、珍しく快晴でポカポカ陽気で
したので、おなかも一杯だし、ちょっとばかり海岸通りのベンチで
お昼寝でも・・・・なんて思いまして、寄り道寄り道♪
近くではちっちゃいジャリを連れた奥様方が、ジャリを滑り台で
遊ばせておりました。
「あ~なんて平和な午後のひととき・・・」

そうしますと、滑り台の方から1人の小柄な若奥様がカーネルの
寝そべっているベンチの方へやって来まして、

「こんにちわ。お昼寝ですか?」

「あっ、うん・・・じゃなくて、はい。」

どこかでお会いしたのでしょうが、思い出せません。

「となり、座っても宜しいですか?」

と言われて、昼寝してるからダメ!と言えるほどカーネルは人でなしでも無ければ、聖人君子でもありません。(男だったら言ったかも・・)
彼女はひとしきり子供の事などをカーネルに聞かせた後、なんか
ひじょーに思わせぶりにモジモジと、

「あのぅ・・・お願いがあるんですけど・・・」

「・・・・・・・・・どうぞ。」
    ↓
この時のカーネルの心情を要約しますと・・・
(ダメだダメだ!なに考えてるんだ、おまえは!相手は若いけど子持ちだぞ!そんなことしたら街中の噂になるぞ!でもでも・・・どうしてもって言うなら一度くらいは・・・・。)

「実は・・・5歳の息子に空手を教えてくれないでしょうか?」

「なるほどなるほど・・・5歳の息子さんに空手を・・・空手??」

「あのぉ・・・私のこと御存知ですか?しがないサラリーマンでして、 そんな空手なんてとっても。やったことも無いんですよ。」

「でも、日本の方ですよね?」

「はぁ、まあ一応日本人やってますが・・・」

最近、ナタレスに唯一あった道場が無くなってしまったとかで、息子さんが悲しんでるらしいです。一緒にいた奥様の1人がカーネルをご存知だったようで、かの若奥様に「勇気を出して頼んでごらん」って言ったとか・・・。

う~ん。日本人がみんな空手できるわけじゃないんだよね・・・。
「すもう」じゃダメ? って感じです。 
おー!マイ クレメンタイン!
夕暮れの海岸で
♪Oh my darling , oh my darling ♪
♪oh my darling Clementine♪
と歌っているグリンゴ発見!
*グリンゴ=北米の人
有名な「愛しのクレメンタイン」という曲です。
(正確には2番の歌詞です)
この後は、
♪You are lost and gone forever ♪
♪Dreadful sorry Clementine♪
と続くんですが、英語でよかった~って感じです。

だって、歌詞の内容は、ゴールドラッシュで
カリフォルニアにやって来た炭鉱夫の娘の
クレメンタインちゃんが、アヒルを追っかけて
川に落ちて死んじゃったけど、僕は泳げなくて
助けられなかった・・・っていう歌なんです。

こんなの、水辺で子供を遊ばせてるスペイン語しか
話さないお父さん、お母さんが聞いたら発狂しちゃいます。

まあ、そんなこんなで知り合ったグリンゴ君。
名前はジェイソン。28歳の男前。カーネルといい勝負!
(カメラ持ってなかったのが残念!)
この彼が、カーネルが少しだけ教えてあげた日本語の
「愛しのクレメンタイン」を覚えようと必死でした。

あっ、この曲、日本語では「雪山讃歌」って言います。
♪雪よ岩よ われら~がやどり~♪
♪おれたちゃ まちには 住めないからに~♪
っていう、山に登る日本人なら誰でも知ってる曲です。
カーネルは小学校の音楽で習った記憶があります。

これを上から下まで暗誦できるのがカーネルの数少ない自慢
の1つ!です。
これをジェイソン君に、日本語で歌って英語で意味を説明して
あげましたら、彼は最後のフレーズ(9番)が一番のお気に入り。

♪山よ さよなら ご機嫌よろしゅ~♪
♪また来る ときにも 笑っておくれ~♪

まあ、短いセンテンスですから、外国人にも覚えやすいのか、
手のひらに書き留めて、10分も練習すればそれなりに
歌えるようになりました。

パイネのトレッキング(既に雪混じりだったようで)を終えてきた彼には特別な感慨があったのでしょう。何度も何度もその9番だけ繰り返し
歌ってました。

決して上手くは無いし、時々詰まっては自分の手のひらを見ながら
歌う彼。それを聞いてるうちに、なんだかカーネルも、切なくて、目頭が熱くなるのを禁じ得ませんでした。(最近、涙腺弱くって・・・)

山よ、さよなら。ごきげんよろしゅ~!

来週で、この日記もおしまいです。
英語話してるんだけど。
パタゴニアをご旅行されているお客様の運転手から
カーネルに電話が掛かってきました。珍しいことでは
ありません。運転手とは旧知の仲です。

運転手 「今一緒にいるお客さんなんだけど、スペイン語
      はもちろん、英語も全然みたいなんだけど、
      助けてくれないか?」

という電話です。まあ、いつものことなので慌てることはあり
ません。ヘルプしに、お客さんと運転手のところへ行くと、

お客さん 「運転手さんの言ってることが全然分からなくて・・・」

運転手 「お客さんがどうしたいのか全然分からなくて・・・」

そのために万国共通の英語ってモンがあるだろう!
って思いながらも、ここはグッと我慢。

こんな時、お客様と運転手は丸っきり正反対の事を言います。
(日本人のお客様とチリ人運転手の場合)

お客様 「すみません。英語も片言なのでご迷惑お掛けして・・・」

運転手 「せっかく英語で説明してるのに分からないんだぜ・・・」

これだけ見れば、お客さんが英語を理解できない、というように
見えますが、よくよく話を聞くと、どうもそれだけじゃないような・・・。

運転手 「おれはちゃんと、フエア・ユー・きえれ・こめーる?
     って訊いてるのに、お客さんは分からないんだ・・・」 

 * 「昼食はどこかご希望がありますか?」と訊きたかったらしいが
    英語は最初のフエアー・ユー(あなた&どこ)だけ・・・。

お客様 「どこから来たんですか、って訊かれてると思って、
  フロム・トーキョーって答えたんだけど伝わらなかったみたい。」

この状態で英語を話してると自信を持って言い切る運転手の度胸がすごい!

一般に、英語に関してはチリも日本もおんなじ程度のレベルだと思います。この差は、言うなれば度胸の差でしょう。日本人の英語だってそんなに悪くないと思いますので、あとは「なんで俺の英語が分からないんだ!」っていうくらいの度胸があれば、大抵のことは乗り越えられます。
最悪は、日本語で叫んだって、YES かNO の意思は伝えられます。
どうか、恥ずかしがることなく、声を大にして叫んでください。

「わたし!トゥモロー!パイネ!いく!ウォント!」

大丈夫!伝わります、たぶん。少なくとも熱意は・・・。

カーネルもたまにやります。
特にお客様と一緒に食事をする際はちょくちょくやらかします。

お客様 「せっかくここまで来たんだから、カニが食べたいわね」

カーネル「カニですね。分かりました。お~い!おやじ!
      ケレモス・ウン・プラト・デ・かに・・・・」
 (ほしい) (1皿) (を)(かに??)
電話屋と保険屋の共通点
う~ん、めんどくさい・・・
ということはどこの世界にもあるもので・・・。

こちらに赴任した時に開設した電話回線と
インターネットの契約を終了させなければ
なりません。

カーネル
「あの~、もしもし。電話の契約を切りたいんですけど」
係員
「身分証明書番号をどうぞ。」
「担当にお繋ぎしますので、切らずにお待ちください。」
電話 
「プーッ。ツーツーツー・・・」

カーネル
「あの~、今、解約の手続きしてたら電話が切れました。」
係員
「身分証明書番号をどうぞ。」
「切らずにお待ちください。」
担当
「はい、お電話変わりました。どういった御用でしょうか?」
カーネル
「電話切りたいんですけど・・・」
担当
「お客様の身分証明書番号をどうぞ。」

カーネル、半分切れかかってます。

担当
「どういった理由でのご解約ですか?」
カーネル
「理由が必要なんですか?
間もなく引っ越すので切りたいんですけど」
担当
「お引越し先までご契約継続なさるべきですよ。」
カーネル
「切らせては貰えないんですか?」
担当
「分かりました。ご決心は固いようですね。少々お待ちください。」
電話
「プ-ッ。ツーツーツー・・・・」

カーネル
「もしも~し。また電話切れたんですけど・・・」
係員
「お客様の身分証明書番号をどうぞ。お繋ぎします。」
担当
「途中で電話切らないでくださいね。」

カーネル、ぶちぎれ!

カーネル
「切れるんですか、切れないんですか!?」
担当
「お客様のいらっしゃるエリアでは契約解除できませんので
 隣のプンタアレナスまでいらしてください。」
カーネル
「でもここで契約したのに、ここで切れないんですか?」
担当
「切りたいのなら、来週月曜日の午前中にご出頭ください。」

もう、犯罪者扱い!!

ほんっとに頭にきます。結局、来週わざわざ3時間掛けて
隣町まで出頭することになりました。
契約の時はハイハイ言いながらすんごく速く進んだのに
解約となると、も~ホントに犯罪者扱い・・・。

何処でも同じですね、電話屋と生命保険屋は。
レンガ造り
パタゴニア北部は森林地帯です。
カーネルの済んでいるパタゴニア南部は草原、荒野地帯で
あまり大きな木はありませんが、それでも南極ブナと呼ばれる
木が自生しています。

首都サンチアゴより北は、スペイン文化の影響を受け、殆ど
の家が石造りですが、南部になるとその豊富な木材資源を
活かして木造建築が多くなります。

最も有名な木材は、チロエ島、プエルトモンの周辺で見掛け
られる「アレルセ」と呼ばれる大木ですが、近年では過剰伐採
により資源が枯渇傾向にあり、厳しい伐採制限があり、なかなか
手に入りません。チロエ島の家などはこのアレルセ材を用いた
家屋が主流です。雨の多い地域ですので、密度の高いアレルセ
の木材が重宝しています。

ずっと南に下がって、我がパタゴニア南部に来ますと、ほとんどが
南極ブナ系の木材に変わります。いずれにしても日本人にとって
は馴染みの深い、落ち着いた木造建築です。
木の香りのする家って、確かにいいですよね。

さて、その建築資材ですが、一部に松(ピーノ)や胡桃(ノガル)
なども使われますが、なんと言っても一番多いのは「LENGA」
と呼ばれる南極ブナの一種です。それほど大きくはならない木で
すが、柔軟性があり加工しやすいことから、好んで使われます。

日本人のお客様とカーネルの間で、度々次のような会話が
交わされます。

カーネル 「このホテルはLENGAで出来ていて、とても暖かい
       んですよ。」

お客様  「でも、お部屋の壁は木ですよ。」

カーネル  「ええ、ですからLENGAで・・・」

って事になるわけです。

言葉にしてしまえば、「レンガ造りの建物」ですから、ややこしいこと
この上ないですが、他に言いようが無いんです。
ちなみに、本物の日本の「レンガ」はここでは「ラドリージョ」と呼ばれます。そして、更にややこしい事に、当地では少数派ながらも「レンガ(石)造り」の建物(ホテル)もあるんです。
お客さんにどう案内したものか、いつもカーネルの頭痛の種です。

この「レンガ(木)」の唯一の弱点。それは、燃えやすいこと。
とにかくよく燃えるんですね、これが。この週末だけでも、3軒も燃えました。風が強くて一度燃えるとなかなか消えません。ゆえに、パタゴニアの火事はほとんどが「全焼」になります。「半焼」なんて言葉は存在しません。

木造住宅の宿命ですが、日本の皆様もくれぐれもご注意くださいませ。


 
カラファテの物語
今日は、当地でよく言われるカラファテの伝承に
ついてです。

「カラファテの実を食べるとパタゴニアに戻ってくる」

もちろん伝承の発祥は、アルゼンチンのエル・カラファテ
という町ですが、チリ側のパタゴニアでもカラファテはあるし
この伝承もよく耳にします。有名且つ人気のある伝承です
ので、その由来も複数あるようです。毎年夏場にこの土地に
渡ってくる渡り鳥が好んでカラファテの実を食べるからだとか、
そうゆう詰まらないのはこの際置いといて、今日はカーネルの
一番好きなのをご披露します。

昔、パタゴニア地方にまだ西洋人が到達するずっと以前の話。
パタゴニア地方には2つの部族が住んでいました。
名前などどうでもいいのですが、仮にロミオ部族とジュリエット部族
としておきましょう。

ロミオ部族は狩猟を生業とする遊牧民族、ジュリエット部族は
農耕を生業とする定住民族でした。普段はお互いに交流も無く
会うことは無い両部族でしたが、ある日、ジュリエット部族の王女
がロミオ部族の若い青年と出会い、詳しいことは知りませんが、
なんか恋に落ちてしまいました。(勝手にしろ!世の中そんなに
甘くないぞ!少なくともカーネルの周りの世の中は!!)

しかし、それを知ったジュリエット部族の神官長(シャーマン)は
汚らわしいロミオ部族との恋など許す訳にはいかないと、王女を
激しく叱りました。それでも、僧官長は、「ロミオ部族はいずれ
冬が来れば北へ渡っていく民族であり、そうすれば王女も諦めて
自分と結婚するだろう・・・」と考え手出しはしませんでした。
神官長はジュリエット部族の王家の座を狙っていたのです。

時は過ぎ、やがて冬がやってくると、部族の宿命によりロミオ族の
若者は北の土地へ渡らねばなりません。
彼は王女に「夏が来れば必ず戻ってくるから、そしたら結婚しよう」
と言い残し北へ向かいました。

王女は来る日も来る日もロミオ族の若者を待ち続けました。
それを見ていた僧官長は、「これはいかん」と思い、王女に詰め寄り
ますが、王女の心は変わりません。
腹を立てた僧官長は、可愛さあまって憎さ百倍、その恐ろしい魔力で
とうとう王女をカラファテの木に変えてしまいました。

季節は巡り、やがて夏が来てロミオ族はパタゴニアの地に戻りました。
立派な青年に成長した若者はジュリエット部族の王女を探しますが
神官長は「王女は急な病気で亡くなられた」と冷たく言い放ちます。
失意のうちに青年はパタゴニアの平原を歩き回ります。

そして、カラファテの黄色い花が咲き乱れるのを見ては、王女の髪の色
を思い出しては嘆き、涙しました。(金髪だったのでしょうか?)
やがて花も散り、カラファテの木が青紫色の実を付け始めると、青年は
気が付きます。この実は、王女の澄んだ瞳の色と同じだ!と。
そして、青年は僧官長に詰め寄り、事実を聞き出しました。

それ以後、青年は夏が来るたびにパタゴニアに戻り、カラファテと再会し、その実を食べることで王女1人を愛し続けることを誓ったのだそうです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

以上が、カラファテの悲恋の物語です。

さて、今日もしんみりとカラファテサワーでも飲もうか!というわけで
カーネルはカーネルだけの王女を探しに村の酒場へ・・・。20060309182444.jpg
こんな目の色のお姫様・・・いるか?
初雪観測
3月に入り、にわかに天候不順の続いている
プエルトナタレス、パイネ地方です。
まあ、例年の流れと言えばそうなんですが、今年は
少し早いかなって気もします。

ドンヨリとした曇り空が多くなり、冷たい雨が降ったり
止んだり。出掛けるのはちょっとした晴れ間を見つけて
手早く済ませてしまわないと、凍りつくような雨に打たれて
しまいます。観光でいらっしゃってる方には大変お気の毒
なんですが、こうしてパタゴニア地方は急速に冬の装いを
深めていきます。ここ数日の雨で、ナタレス近郊のさほど
高くない山々でも雪化粧が始まりました。

こうなると、町全体が慌しくなるのもいつものこと。
旅行会社は今期の売り上げを計算し始めますし、いつ店を
閉めようかという話が盛んに交わされるようになります。
また、旅行業に従事している者たちが、多くは学生のアルバイト
ですが、そろそろ都会に戻りだします。

そのためささやかな送別会のようなものが、あちこちで開かれます。
来年また戻ってくる者もいれば、もう2度と戻らない者もいます。
そんな中で、カーネルを取り巻く連中の間では、ビールやワインでは
無く、カラファテのサワーで乾杯するのが慣わしです。

ご存知の方も多いと思いますが、当地には「カラファテを食べると
パタゴニアに戻ってくる」という言い伝えがあり、その思いを込めて
みんなで乾杯するわけです。この場では、もう2度と戻らないと
決めている人でも、「また来年!」といって見せるのが礼儀です。
(カラファテの伝承については、明日にでも詳しくお話しましょう。)

あまりにこうした席にお呼ばれしすぎると、カラファテを摂りすぎることになります。そうした人は、戻ってくるどころか、パタゴニアから離れられなくなってしまいますので注意が必要です。

カーネルもそろそろ「戻らなきゃ」ってシーズンを迎えました。
なんとなく気ぜわしい今日この頃です。

えっ?お客さんは減ってるだろうに何故って?
カーネルの手帳を見れば一目瞭然!ページの上段(昼間=仕事)は
さっぱりですが、ページの下段(夜=仕事以外のお誘い)はかなりの
過密スケジュールです。

シーズンも終わりだなぁ・・・って感じです。20060309182332.jpg
ナタレス近郊の丘で例年よりも早い初雪観測
ジャイアニズム
「ジャイアニズム」という言葉をご存知でしょうか?

タイムリーな話題で言えば、ちょうど今、日本と中国が
東シナ海のガス田開発をめぐって、なにやら小難しい
交渉をしているようですが、この交渉での中国のような
やり方を、「ジャイアニズム」と呼ぶのです。
自国領内での資源開発は自国でやって、日本領内
での開発を日中共同でやりましょう!っていう、なんとも
虫のいい話です。

この言葉、残念ながら広辞苑には載ってません。
だって、アニメ「ドラえもん」の中のジャイアン(いじめっ子)
のような態度、つまり「俺のものは俺のもの、お前のものも
俺のもの」っていうのが始まりですから。

多かれ少なかれ、国際関係というのはこうした力関係で
成り立っているものであり、キレイ事ばかりの聖人君子の
寄り合いではありません。
合衆国は「自国の危機を世界の危機と勘違いしてる」し、
日本だって、どこかの国の金魚の糞を延々とやってるわけです。

当然、パタゴニア地方でも、それはそれはややこしい国際問題
があります。チリとアルゼンチンの間の国境線問題です。
最終的には1908年にイギリスの仲裁により現在の国境線
が確定していますが、それ以前はもちろん、それ以後も色々
と両国の間に不満があり、実際に戦争寸前の緊張状態に
至ったこともありました。

そもそも、大陸部はアンデス山脈で隔てられていて区分けを
しやすかったのですが、問題は中央山脈の無いフエゴ島。
地図をご覧いただければ分かりますが、国境線が真っ直ぐ
です。また、マゼラン海峡は全てチリ領になっています。
もともと原住民しか住んでいなかった地域に、西洋人が
入植して勝手に引いてしまった国境線ですから、そりゃ問題も
起こるわけです。

1843年にチリがプンタアレナス郊外にブルネス要塞を設置し
マゼラン海峡の領有を宣言してから、最終的に国境線の画定
するまでの1908年までの間、パタゴニアの国境線は目まぐるしく
変わりました。ですから、未だにチリ人は「フエゴ島は我々の物」
と言いますし、アルゼンチン人は逆のことを言います。

そして最近、そのフエゴ島の国境線地帯に大規模油田が存在
するのではないか・・・という噂が広まり、両国とも「ジャイアニズム」に染まりつつあります。
ただ、そこは両国ともラテンの国、調査にはお金が掛かりますので
どちらも「あそこはお前の国の領地の方が少し多いぞ!」って言って
相手が調査してホントにあったら主権を主張する構えです。

フエゴ島を巡る、のんきなジャイアニズムのお話でした。
どっちもどっち。
カーネルの友達のナタリーナ(ナタレスの女性)に
結構体格の良い方がいらっしゃいます。
1年前に初めてお会いした時は、ちょっとふっくら
した子かな、という印象だったのですが、今シーズン
ナタレスに来てみてビックリ・・・。去年の2倍くらい
大きくなってました。そして、こちらでシーズンを過ごす
うちにも、どんどん膨らんでいる様子で、さすがに先日
訊いてみました。

カーネル 「どこか悪いんじゃないの?」

彼女   「あんたに言われたくないわよ。」

カーネル 「はぁ・・・まぁ、そりゃそうだよね。でも何食べ
       たら、そんなに急激に?」

彼女  「なんにも食べてないんだけどね。朝はパンだし
     お昼はサンドイッチで、夜はサラダと飲み物だし」

自分のことは棚に上げて、他人のことはすごく気になる
カーネル、早速彼女を観察してみました。

「一応、本を見ながらダイエットはしてるんだけど」と言う
彼女。日中はとにかくよくコーヒーを飲みます。口さびしい
と何か食べちゃうから、と言いながら、一杯のコーヒーに
3杯ずつ砂糖を入れて飲みます・・・それもひっきりなしに。

お昼になると自宅から持ってきたサンドイッチ。
ハムとチーズの普通の奴です。
「これでも気をつけているのよ。」と言いながら、コカコーラは
普通のじゃなくて、当然コカコーラ・ライト。
でもでも、パンにタップリマヨネーズかけてお召し上がりでした。

「りんごはダイエットに良いって本に書いてあるから・・・」
と言いながら、青いりんごを剥いて食べ始めます。
「でも、青りんごってちょっと酸っぱいのよね・・・」と独り言を
言って、蜂蜜をかけました・・・。

体型的にはカーネルと似たり寄ったりの彼女ですが、同じ事
しても他人の悪いところはよく見えるもんで、この時点でカーネル
は彼女の豹変振りに納得しました。

たぶん、万事がこの調子なんだろうなあ・・・。

別の日、夕食を奢ってあげるからと言って呼び出しましたら、
「ピザが食べたい」との事でしたので、街で1件のピザ屋へ。

カーネルが注文した鳥の手羽先大盛りと、彼女が注文した
サラミ山盛りのファミリー用ピザ・・・。ウエイターのお兄ちゃんが
苦笑いしてました・・・。

お互いに「そんなもんばっかり食べてるからお前は・・・」って
言いながら、どちらがより健康に気を使っているかを論じ合ったの
でした。

鳥のから揚げとサラミタップリピザ、
どちらがより健康によいのでしょう?

ちなみに彼女、最近第2子を出産したばかり。
たくましいお母ちゃんになりつつあります。
ゲテモノ喰い
人には誰にも、怖いもの見たさ、という感情はあるもので。
日本にいたのではなかなか食べることが出来ないものを
食べられるのも、海外生活の一興ですよね。

もともとカーネルの、「美味しい」の基準は他人と少し違って
まして、第1の条件は、「量が多いこと」 第2の条件は
「既に用意されて出てくること」、第3は「見た目が華やかなこと
=てんこ盛りであること)です。味とか匂いとか、あんまり関係
ないんです。

東南アジアをバックパック1つで旅行されたことのある日本人
のお客様など、こちらのゲテモノは物足りない、などと仰いますが
それでも十分珍しいものばかりです。

カーネルも一時期東南アジアに住んでいたことがありますので
あそこのゲテモノはどんなものかって事はよく知っています。
要は、爬虫類系、昆虫系なんですよね。
(平たく言えば、蛇やトカゲ、ムカデなど・・・)
昆虫、爬虫類の苦手なカーネルとしては、隣で美味そうに食べてる
当時の同僚を奇異の目で眺めながら、ココナツジュース飲んでました。

それに対して、パタゴニアで食べることの出来るゲテモノは、同じゲテ
モノでも、割と珍獣系が多いのが特徴です。熱帯地方ほど昆虫や
爬虫類に恵まれていなかったことも理由の1つでしょう。

カーネルが今までに食べたことのある、パタゴニアのゲテモノ・・・。

グアナコ と呼ばれるラクダとシカの混血のようなラクダ。
ニャンドゥー と呼ばれるちっちゃいダチョウ。
ペンギン と呼ばれるマゼランペンギン。
アザラシ と呼ばれる普通のアザラシ。
ビーバー と呼ばれる普通のビーバー。

それぞれの感想を述べますと・・・

グアナコ ・・・ ヘルシーな赤身肉。う~ん、馬肉?鹿肉?
ニャンドゥー・・・骨ばかりで食べるとこがない・・。
ペンギン・・・まあ、鶏肉。かなり脂っこい。
アザラシ・・・脂の塊。
ビーバー・・・淡白、堅い。

いずれもメニューに書いてあるのを注文しただけで、調理場で素材を
確かめたわけではありませんので、ホントにそのものか?と聞かれると
あまり自信がありませんが、まあこんな感じです。

一言で言えば、「ゲテモノに美味いものなし」って感じです。

理由の第一は、とにかくいずれも洒落た大皿に「えっ?これだけ?」って感じで上品に盛り付けられてくること。これではカーネルのお口には
合いません、残念ながら。
尤も、大皿に山盛りで出されても困るものばかりなんですけどね。


それでは、先日食べたばかりの、
「ビーバーのカルパッチョ」お披露目!20060306182530.jpg

なにに似てるんだろう?クジラのベーコン?年老いて堅くなった馬肉?
さよなら
昨日、隣町まで出掛けて夜遅く帰宅すると、
冷たい雨の中、玄関口で彼が待っていました。

ドアを開けると、いつもはカーネルよりも先に
さっさと中に入る彼ですが、昨日はノソノソと
カーネルの後から入ってきました。

ここしばらく顔を見せなかった彼は・・・・・
大怪我をしていました・・・。
おそらく野良犬か何かに咬まれたのでしょう
足を引きずるようにして、よろよろと部屋の片隅に
座り込んでしまいました。

電気をつけてよく見ると、首の後ろにも咬み傷があります。
おまけに、雨に打たれてびしょぬれで息も苦しそう・・・。
とりあえずバスタオルに包んで、ストーブのそばに寝かせて
あげましたが、いつもの元気はありません。
いつもならカーネルの餌を横取りするのに、目の前に
白身魚のフライを出してあげても見向きもしません。

かなりの重症でした。
素人目にも衰弱が激しく、もう助からないということは
分かりました。視線もうつろで焦点が合っていません。
いつもならカーネルの膝に爪を立ててよじ登ってくるのに
今日は弱々しくすがりつくだけ。
抱き上げて膝に乗せてやると、喉をヒューヒュー鳴らしながら
そこにうずくまりました。

小一時間そうしていたと思います。
カーネルもソファーでウトウトしていたのですが、彼は突然
膝の上から下りる(落ちる)と、玄関に向かいドアをガリガリ
やり始めました。トイレかな?と思いドアを開けてやると
冷たい雨の降り続く中、彼はトボトボと歩いていきました。

あぁ、トイレじゃないんだ。
そういうことなんだ・・・と、カーネルは了解しました。

ネコは人間に自分の最期を見られるのを嫌う、ということを
聞いたことがあります。
遠ざかる彼の後ろ姿に向かい、語り掛けようとしますが
言葉になりません。

「会いにきてくれたんだよね。帰るのを待っててくれたんだよね。
 もう、来ないんだね。もう、いっちゃうんだよね・・・」

結局昨夜はソファーに腰掛けたまま、玄関のドアを少しだけ
開けて眠りました。朝、昨夜から降り続いた雨は上がり、柔らかい
太陽の光が差し込んで来ましたが、彼は、戻りませんでした。


ワトソン君なんて・・・もう少し立派な名前を付けてあげようかと
思っていたのに・・・。

彼のために買ったストーブ、1週間しか使っていないストーブ、を
箱にしまいながら、30過ぎた大男が、少しだけ、泣いてしまいました。
日本はど~こだ?
こっちの人(プエルトナタレスの人)って、日本が何処に
あるのか知りません。もちろん、日本という国があるのは
知ってます。原爆の広島、長崎も大抵の人が知ってます。
でも、何処にあって、人口がどのくらいで、どのくらいの広さ
で・・・っていうことになると・・・???・・・です。

まあ、パタゴニアに限ったことではないのかもしれませんが、
彼らにとって日本は、ソニーの国であり、トヨタの国であり、
クロサワの国であって、それ以上でも以下でもないんです。
プレイステーションやパジェロを作るテクノロジーと、クロサワ
映画に見られるサムライの国。どこをどう融合したら先端
テクノロジーとサムライが同居するのか分かりませんが、
ここの人たちは、そういう意味で「神秘の国」と見ているようです。
もしかしたら、彼らは日本人のことをこう思ってるのかもしれません。

ちょんまげのサムライがスポーツカーを乗り回しながら島歌を
歌い、携帯電話掛けながら運転して、お巡りさんに捕まったら
その場で腹切りする・・・。



先日、カーネルは日本へ小包を送るために郵便局へ行きました。
事務のおねえちゃんがカーネルに訊きます。

おねえちゃん 「にほん、にほん・・・・アメリカのとなり??」
カーネル    「んにゃ、アジアの先っぽ・・・」
おねえちゃん 「あじあ、あじあ・・・インドの近く??」
カーネル    「ちがうちがう!中国のとなりの島!」
おねえちゃん 「あぁ!あったあった」

おねえちゃんが見つけた島の名前は、台湾といいます。

また、別の青年で既にショウトウカン空手を習って7年!と
豪語する地元の消防団員さんは・・・

「空手は日本の南の島、オキナワというところで生まれた
 伝統的武術であり、その精神は琉球人の・・・・・」

お~!リュウキュウなんて単語まで知ってるなんて凄いじゃない!
と感心して、カーネルが手帳の裏表紙にある世界地図を出すと
その青年、迷わず、スリランカを指差したのでした・・・。
確かに南の島だもんね、スリランカも。

どうもみんな、チリ人のくせに地理のレベルは低いみたいです。

一般的に彼らが知ってる日本の都市は・・・

東京(首都・・・テクノロジーの都)
広島(原爆の被爆地)
沖縄(空手の伝統)

くらいのものです。ちょっと通な人になると、大阪とか横浜とか
出てきますが、たいていの人は上記3都市くらいしか知りません。
従って、彼らの「日本のどこ出身?」って質問が一番困ります。
しずおか・・・なんて言っても誰も知りません。
必然的に、「東京の近く」になるわけです。

そんで、「東京の近く」って応え慣れてるもんだから、日本人の
お客さんに聞かれたときも、とっさに頭の切り替えが出来ません。

「お国は?」
「東京の近く、静岡っていうところです。」

・・・・・・・・・怪訝な顔をされます。
バケーション帰り
終わりました、バケーションが。
チリでは一般に2月がバケーションシーズンで
1ヶ月まるまる休暇を楽しむ方も少なくありません。

企業経営者、お医者さん、弁護士さんなど、お金持ち
さんはカリブのビーチなどへ、会社員、公務員など
中所得層さんは、チリの北部、アルゼンチンなどへ、
一般庶民は週末に近くの牧場などへ泊りがけのピクニック
やバーベキュー大会などへ・・・。
カーネルのように観光産業に従事する最下層民は、いつも
のようにお客さんの宿泊してるホテルをシコシコ回って営業活動。

まっ、何はともあれバケーション終了。
マゼラン州の住民も90%が普段の生活に戻り、帰省していた
学生も都会の大学へ戻るなどで、ここ数日当地の空港は
地元民でごった返しております。
(そのため飛行機の座席もかなり確保が厳しくなっております)

さて、カーネルも、街にたった2件しかない歯医者さんがバケーション
から戻ったとの噂を聞き、やっと昨日歯医者さんへ行けました。
ほぼ1週間ほど、前歯1本無しの悪魔くん状態で、お会いしたお客様
方の哀れむような目が痛くて痛くて・・・。もともと差し歯なんで抜けやすかったんですが、今回のは極めつけ。先週風邪を引いて、子猫君たちとクシュンクシュンやってたんですが、一発大きなのを「はっくしょん」とやりましたらスポンッと・・・。
なんて根性無しの歯なんでしょう!

まあ、そんなわけで、新しい歯を付けて貰うのに、歯医者の先生のお帰りをお待ちしていたんです。予約を取って歯医者のドアをトントントン・・・。ドアが開いて白衣の先生が出てきて、私の顔見て一言ボソッと。

「見事だな・・・」

日本の歯医者さんと違って、ここでは殆どの歯医者さんは個人経営。
お医者さんは1人、受付兼助手さんが1人。たまたま助手さんが外出してて先生と2人きり。

先生   「ちょっとそこ座って待っててくれる?」
カーネル 「はい。」
先生   「どこの国から来た?」
カーネル 「日本ですけど、今はここに住んでます。」
先生   「お~、そうか。俺も今までバケーションでタイに行ってた      んだ。」
カーネル 「はっ??」

先生、コンピュータに向かいながら、何か真剣に取り組んでます。

先生   「ちょっと見せてみな。」
カーネル 「はい、お願いします。」

カーネル、口をあ~ん・・・

先生   「ふ~ん・・・」
カーネル 「・・・・・・・」

先生再び、コンピューターに向かい合います。

先生   「う~ん。これはまずいなぁ・・・」
カーネル 「えっ!?」
先生   「もうダメだな」
カーネル 「えっ!? でも、まだ歯の根っこは残ってるから大丈夫だ      と・・・」

カーネル、まだ入れ歯はいや・・・

先生   「ちょっと、これ見てみ。」

恐る恐るカーネルが先生のコンピューターを覗き込むと。
そこには・・・
パソコンゲームの『フリーセル』が・・・・。

先生   「どうだ?まだどこか動かせそうなトコあるか?」
カーネル 「・・・・・・・・・・・」
     (本気で椅子を蹴り飛ばして帰ろうかと思いました)

その後、負けを認めて先生は治療を始めてくれましたが、タイのビーチの話、食べ物の話、お酒の話、女性の話・・・。
こちらが口を開けてて返事できないのを承知でベラベラよく喋ります。

先生  「大丈夫だよ。バケーション明けだからリハビリ兼ねてちゃん
     と頑丈に新しいの付けてやるから心配すんな。」

カーネル 「じょろじぐ・・・」 (よろしく)

先生  「それにしてもタイはよかったぞぉ・・・」

こうして、1時間の治療の間、先生は延々と喋り続けたのでした・・・。よっぽど誰かに自慢したかったんでしょうね。

カーネルの嫌いなものリストに新たに1つ、「喋りすぎの歯医者」が加わりました。
路上生活者を救え!
新聞紙とダンボールに包まって眠ったことがありますか?
殆ど方がNO だと思います。
実は、カーネル、1度だけあります・・・。
ここプエルトナタレスに来る前にウスワイアというフエゴ島の町で。
別に自分から希望してそうしたわけではありません。
ちょっと夜遅くまで外出してて(要は飲み屋さん梯子してて・・)
バスもタクシーも全然来なくて、歩いて帰るにも5km位あるから
1時間以上掛かるし・・・。仕方が無いので公園の屑篭から
新聞引っ張り出して、木の集まってる場所を見つけて、大きな木に
凭れ掛かって新聞かぶって、バスが動き出す早朝5:00頃まで、
まあ、3時間くらいなもんですが眠りました。
夏場でしたが、夜の気温は5℃くらい。寒くて情けなくて、涙が出るくらい南十字星が綺麗だったのをよく覚えています。

普通、パタゴニアの町でこれをやると、大抵は問答無用で留置場です。
眠ってしまわなくても、街中を遅い時間に千鳥足で歩いていると連行さ
れます。要は、凍死防止のための保護です。
酔っ払っても品行方正、歩き方もしっかりしているカーネルは
(たまに大声で兄弟船とか歌って歩いてますけど)幸い、まだ、連行されたことはございません。

でも、これを毎日やっている人が多いのも、南米では常識です。
いわゆるストリートチルドレン、路上生活者のことです。
年中熱帯地方の低緯度地域では特に多いらしいです。
でも、パタゴニア地方にもしっかりいるんですね。
プンタアレナスでは確認されているだけで、82人だそうです。

多くの人が、職が見つからず、持ち金は酒とドラッグに消えてしまい、
路上生活を余儀なくされているそうで、その内の2割は女性だと
いうことです。中には大学まで出ても仕事が見つからず、貯金は悪い女に騙されて根こそぎ巻き上げられて転落した人もいます。

パタゴニアの場合、問題なのは都市部で言われる治安の問題よりも
その寒さです。これから秋、冬に向うのに雨風をしのぐ屋根がないのでは生き延びることはまず不可能です。留置場もそう何日も路上生活者の
ための住居とするわけにもいきません。

そこで、プンタアレナスでは、この82人を救済するために、市の予算を使って避難小屋を作ることにしました。入れ物は市が作り、中に必要な毛布やマットレスなどは、カトリック教会の司教が中心になって市民から寄付をお願いしています。2ヵ月後には完成に漕ぎ着けたいと司教様は仰っていますが、それ以上遅れると82人が生き残れる可能性がそれだけ減ります。

こうした場合、ここパタゴニアの人々は、ホントに積極的に協力します。もちろん1人1人では大したことは出来ませんが、みんな真摯に協力します。
この相互扶助の感覚、カーネルも嫌いじゃないので、早速今日、ナタレスの教会に行って、レインコートとちょっと綻びてしまったトレーナーを寄付。(ちゃんと洗濯して寄付!)

幸いカーネルは今、仕事も頂いていますし、屋根の付いた家もあるし
(時々雨漏りしてたけど)食べるものもあります。(ラーメンだけど)
これは、とても有難い事なのですね。

82人の人たちが転落した理由は様々でしょうし、その中には自身の弱さが招いた部分も多分にあるのでしょうけど、そうした議論はとり合えず置いといて、彼らの前に今現実にある危機を取り払うこと、それが我々聖職者に課せられた勤めです・・・・。

う~ん、いい言葉だ。聖職者はこうじゃなきゃいけません!

ではでは、神父さま・・。
それが済みましたら、次は是非是非ナタレスの街にケンタッキーを!!
1人の若者が、ケンタッキーが無いことにより狂い死にしかけておりますです、ハイ。
害獣
観光客の方があまり目にすることはないのですが、
パタゴニアにはある種の害虫や害獣が存在します。
もちろん、害虫や害獣なんて呼び方は、人間の
一方的な都合で付けられたものなんですが。
我が家に出没するハサミムシなどは確かに何の役にも
立たないのですが、別に噛み付くわけでもなし、
こんなのはかわいいもんです。

今、南パタゴニア地方、特にフエゴ島、ナバリノ島といった
パタゴニア最南部で問題になっているのはビーバー。
現地ではカストールと呼ばれます。

この動物、最初に南米に持ち込まれたのは1940年代。
パタゴニア土着の動物ではなく、当時のパタゴニアの産業
振興の一環として、その毛皮をアメリカやヨーロッパへ輸出
するために、カナダから持ち込まれました。
最初は約100匹。アルゼンチンのフエゴ島、ファニャーノ湖
(FAGNANO のイタリア読み。チリではファグナノと呼ぶ)
近辺にコロニー移住しました。このカナダからの可愛い動物
たちですが、その後、年を追うごとにコントロール不可能な
スピードで増殖を始めます。

1つには、フエゴ島には森林と小河川が豊富にあり、彼らの
生活環境に非常に適していたこと。
(これはカナダも同じこと)

2つ目は更に重要な要素、ビーバーたちにとっての天敵が
存在しなかったこと。
(カナダにはビーバーを捕食するクマがいた)

以上の理由からフエゴ島のビーバーは爆発的な増殖を続け
1999年には同地域に6万匹の生息が確認されました。
このままコントロール無しで増殖が続くと、2010年には
10万匹を越えるとの予測が出るに及び、さすがに地元
行政も放っておけず、2004年から罠による大規模捕獲
を始めて、昨年1年間で5千匹を捕獲したそうです。

ビーバーがなぜ害獣として扱われるかと言うと、

1.彼らが住居建設のために森林を根こそぎ破壊する。
  ビーバーの襲撃にあった森林は見事に荒れ沼と化し
  全ての木が枯れつくします。

2.彼らの作るダムが、人間の生活用水路を塞ぎ、
  しばしば水不足、洪水の原因になる。

人間の勝手な都合で持ち込まれ、増えすぎると今度は
駆逐される・・・。ナタレスの野良犬たちも同様ですが、
人間は一体いつまでこんなことを繰り返すのでしょうね?

もし、人間を超える存在がある日突然地球に降り立ったと
したら・・・・

世界人口65億を越えた我々人類は、真っ先に「害獣」
に指定されて捕獲、駆逐されるのでしょうね。
殺人スプレーとかシュッーてされて・・・。
冷蔵庫いらずのシーズン
早いもので、明日から3月。
パタゴニアの短い夏もそろそろ終盤となりました。
ここ数日は、プエルトナタレスも朝晩めっきり冷え込み
布団から出るのに一苦労です。

12から1月までは、朝7:00と言えば、既に太陽の光が
降り注いでいたのに、今ではまだ薄暗い時間となりました。
日没も真夏は11:00頃まで明るかったのが、昨日などは
9:00にはもう暮れ始めてました。
日中の気温も10℃前後の日が多く、膝の上には湯たんぽ
代わりのワトソン君が欠かせない毎日です。

先週の日曜日、「どんなに寒くても絶対にストーブなんて買わない」
と心に決めていたカーネルでしたが、膝の上で小刻みに震えている
ワトソン君を見て気の毒になり、とうとう電気ストーブを買いに走って
しまいました。そうしないと彼、私のノートパソコンの上にちょこんと座る癖が付いてしまって(温かいから)、カーネルがトイレにもいけないからです。

でも、折角ストーブ買ったのに、先週の金曜日からワトソン君は私の家に寄り付きません。原因はどうも、台所のコンロの上の鍋の中身にあるようです。

先週金曜日、カーネルは一大決心をして今年初めて包丁を握ったのです。当地で手に入る野菜、じゃがいも、にんじん、たまねぎを買い集め、そう!カレーライスを作ったのです。小麦粉とカレーパウダーと牛乳でカレーソースを作り、ブタのばら肉など売ってないので高いけど我慢してステーキ用牛肉を切り刻み、頑張って作ったのです!

それが金曜日の夜。

でも、カーネルは大切なことを忘れていました・・・。
我が家には鍋が1つしか無かったのです・・・。
カレーを作ってしまったが故に、

ご飯が炊けない!!= カレーライスにならない!!

おまけにカーネルの主食、ラーメンも作れない!

というわけで、カレーは作ってみたものの、もっぱらカレーパンと
カレーカップラーメンばかり・・・。
(作る前にご飯のことまで頭が回らなかった・・・)

5日目になる今日、火曜日現在、ようやく半分くらいまで減ったカレーが台所の鍋の中身です。室温は天然の冷蔵庫並みなので、全然腐らない。

よく、「2日目のカレーは美味しい」と言われますが、さすがに
「5日目のカレー」となると、既にその匂いだけでウンザリです。
いつもはカーネルのご飯を横取りするワトソン君もあの匂いはダメみたいで全然手伝ってくれないどころか、我が家へ出入りもしないようになりました。

おばあちゃんの遺言で(まだ生きてるけど)「食べ物は粗末にしちゃいかん!」という意識があるので、捨てるに捨てられず、このまま行くと「10日目のカレー」という事態になるかもしれません。
いっそ、腐ってくれれば捨てられるのに・・・。

と、いうわけで、パタゴニアは冷蔵庫がいらない季節になりつつあり、旅行シーズンも終盤戦に突入。あと、1ヶ月もすれば、カーネルも晴れて無罪放免、流刑地からケンタッキーのある土地に戻れることになる、のでしょうか???


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。