南の果て、野菜不足と戦う毎日。 羊のバーベキューに舌鼓を打ちながらも ふとした拍子に思い出すケンタッキーフライドチキンの味…。ああ、望郷。
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害獣
観光客の方があまり目にすることはないのですが、
パタゴニアにはある種の害虫や害獣が存在します。
もちろん、害虫や害獣なんて呼び方は、人間の
一方的な都合で付けられたものなんですが。
我が家に出没するハサミムシなどは確かに何の役にも
立たないのですが、別に噛み付くわけでもなし、
こんなのはかわいいもんです。

今、南パタゴニア地方、特にフエゴ島、ナバリノ島といった
パタゴニア最南部で問題になっているのはビーバー。
現地ではカストールと呼ばれます。

この動物、最初に南米に持ち込まれたのは1940年代。
パタゴニア土着の動物ではなく、当時のパタゴニアの産業
振興の一環として、その毛皮をアメリカやヨーロッパへ輸出
するために、カナダから持ち込まれました。
最初は約100匹。アルゼンチンのフエゴ島、ファニャーノ湖
(FAGNANO のイタリア読み。チリではファグナノと呼ぶ)
近辺にコロニー移住しました。このカナダからの可愛い動物
たちですが、その後、年を追うごとにコントロール不可能な
スピードで増殖を始めます。

1つには、フエゴ島には森林と小河川が豊富にあり、彼らの
生活環境に非常に適していたこと。
(これはカナダも同じこと)

2つ目は更に重要な要素、ビーバーたちにとっての天敵が
存在しなかったこと。
(カナダにはビーバーを捕食するクマがいた)

以上の理由からフエゴ島のビーバーは爆発的な増殖を続け
1999年には同地域に6万匹の生息が確認されました。
このままコントロール無しで増殖が続くと、2010年には
10万匹を越えるとの予測が出るに及び、さすがに地元
行政も放っておけず、2004年から罠による大規模捕獲
を始めて、昨年1年間で5千匹を捕獲したそうです。

ビーバーがなぜ害獣として扱われるかと言うと、

1.彼らが住居建設のために森林を根こそぎ破壊する。
  ビーバーの襲撃にあった森林は見事に荒れ沼と化し
  全ての木が枯れつくします。

2.彼らの作るダムが、人間の生活用水路を塞ぎ、
  しばしば水不足、洪水の原因になる。

人間の勝手な都合で持ち込まれ、増えすぎると今度は
駆逐される・・・。ナタレスの野良犬たちも同様ですが、
人間は一体いつまでこんなことを繰り返すのでしょうね?

もし、人間を超える存在がある日突然地球に降り立ったと
したら・・・・

世界人口65億を越えた我々人類は、真っ先に「害獣」
に指定されて捕獲、駆逐されるのでしょうね。
殺人スプレーとかシュッーてされて・・・。
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冷蔵庫いらずのシーズン
早いもので、明日から3月。
パタゴニアの短い夏もそろそろ終盤となりました。
ここ数日は、プエルトナタレスも朝晩めっきり冷え込み
布団から出るのに一苦労です。

12から1月までは、朝7:00と言えば、既に太陽の光が
降り注いでいたのに、今ではまだ薄暗い時間となりました。
日没も真夏は11:00頃まで明るかったのが、昨日などは
9:00にはもう暮れ始めてました。
日中の気温も10℃前後の日が多く、膝の上には湯たんぽ
代わりのワトソン君が欠かせない毎日です。

先週の日曜日、「どんなに寒くても絶対にストーブなんて買わない」
と心に決めていたカーネルでしたが、膝の上で小刻みに震えている
ワトソン君を見て気の毒になり、とうとう電気ストーブを買いに走って
しまいました。そうしないと彼、私のノートパソコンの上にちょこんと座る癖が付いてしまって(温かいから)、カーネルがトイレにもいけないからです。

でも、折角ストーブ買ったのに、先週の金曜日からワトソン君は私の家に寄り付きません。原因はどうも、台所のコンロの上の鍋の中身にあるようです。

先週金曜日、カーネルは一大決心をして今年初めて包丁を握ったのです。当地で手に入る野菜、じゃがいも、にんじん、たまねぎを買い集め、そう!カレーライスを作ったのです。小麦粉とカレーパウダーと牛乳でカレーソースを作り、ブタのばら肉など売ってないので高いけど我慢してステーキ用牛肉を切り刻み、頑張って作ったのです!

それが金曜日の夜。

でも、カーネルは大切なことを忘れていました・・・。
我が家には鍋が1つしか無かったのです・・・。
カレーを作ってしまったが故に、

ご飯が炊けない!!= カレーライスにならない!!

おまけにカーネルの主食、ラーメンも作れない!

というわけで、カレーは作ってみたものの、もっぱらカレーパンと
カレーカップラーメンばかり・・・。
(作る前にご飯のことまで頭が回らなかった・・・)

5日目になる今日、火曜日現在、ようやく半分くらいまで減ったカレーが台所の鍋の中身です。室温は天然の冷蔵庫並みなので、全然腐らない。

よく、「2日目のカレーは美味しい」と言われますが、さすがに
「5日目のカレー」となると、既にその匂いだけでウンザリです。
いつもはカーネルのご飯を横取りするワトソン君もあの匂いはダメみたいで全然手伝ってくれないどころか、我が家へ出入りもしないようになりました。

おばあちゃんの遺言で(まだ生きてるけど)「食べ物は粗末にしちゃいかん!」という意識があるので、捨てるに捨てられず、このまま行くと「10日目のカレー」という事態になるかもしれません。
いっそ、腐ってくれれば捨てられるのに・・・。

と、いうわけで、パタゴニアは冷蔵庫がいらない季節になりつつあり、旅行シーズンも終盤戦に突入。あと、1ヶ月もすれば、カーネルも晴れて無罪放免、流刑地からケンタッキーのある土地に戻れることになる、のでしょうか???


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