南の果て、野菜不足と戦う毎日。 羊のバーベキューに舌鼓を打ちながらも ふとした拍子に思い出すケンタッキーフライドチキンの味…。ああ、望郷。
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パイネ山火事最終報告
3月9日

2月17日に発生したパイネ国立公園の山火事は3週間を経て、ようやく鎮火の目途が立ったようです。現在、広大な焼失地域の地中を含めて、火種の消し残しがないか、300人体制で最後の調査・処理をしているところです。今後、数週間の調査を経て消防隊も
各任地へ帰還の予定です。

さて、今現在、各、政府・非政府団体が被害状況、森林再建計画について、検証を行っていますが、そんな高尚なものではありませんが、今回の山火事を私なりに総括してみますので、ご興味のある方はお読みください。

【-原因- チェコ人ハイキング客による調理時の失火】

もちろん第一義的に彼の責任は明白です。罰を受けて然るべきかと
思います。但し、出火後の管理団体(conaf)への通報は速やかに済まされており、且つ彼は逮捕された後、チリの法律に定める規定の
罰金(200ドル程度)を支払い、帰国しております。
今回の惨事は、誰もが原因となった可能性はあるわけで、そのことは地元の人々も理解しており、彼に対する理不尽な非難は聞かれません。ただ、200ドルの罰金で済んでしまう、自分達の法体制の
脆弱さを反省し、見直しが必要との声が上がっております。

【-火災拡大過程- 管理団体(conaf)の危機管理体制】

今回の山火事では、火災発生後48時間が勝負であったと言われています。48時間経過して約300ヘクタールが焼失した時点で、管理団体(conaf)は遠くの自国の消防隊よりも近くの他国(アルゼンチン)の消防隊の援助を受け入れるべきでした。火災発生後24時間後にはアルゼンチン(リオ・トゥルビオ)の消防隊から援助の
申し出がありながら、自国部隊の到着を待ってしまったわけです。
また、消火用航空機の投入もこの時点で行うべきでした。
結果、多寡をくくり、そのどちらも見送ってしまったために、発生から3日目以降7日目までに実に5000ヘクタールを焼失する結果となりました。
管理団体(conaf)は毎日、公園内の風力、風向き、湿度等を観測し
火災注意報を自ら出しておきながら、文字通りその『風力』を過小評価し今回の惨事の拡大を招きました。その行動に国民から非難の声が集中したのは当然と言えます。

【被害報告 - 植生、動物- 】

結果、3週間にわたる延焼で、焼失した総面積は15,000ヘクタールを超え(国立公園11,000ヘクタール余、近隣私有地
4,000ヘクタール余)、その植生の完全回復には2世紀を要するとの調査結果が報告されています。
また、グアナコ、キツネ、鳥類など動物に関しても相当数の死亡が
報告されていますが、こちらは春の出産、子育ての時期を外れていた事から、壊滅的な打撃には至りませんでした。
但し、今後、植物を主食としていた彼らが新たな居住地を見つけ
繁殖していくまでに、また相当数が命を落とすものと見られています。

【被害報告 - 観光客- 】

今回の火事により、実質1日半の間、公園が閉鎖されました。
この時に公園内にいた観光客の数はおよそ2000人と推定され
その半数が急遽公園外に退去を余儀なくされ、また、その日公園に向かった凡そ400人の方が入場することなく引き返さざるを得ませんでした。火災が人間の居住地区に迫ったため、また観光車両が消火活動の妨げとなる可能性が高かったためです。この期間にご旅行中だった方は、誠にお気の毒でした。
その後、1日半で閉鎖は解除されましたが、公園内は煙が立ち込め
非常に視界の悪い状態が続きました。
この間、火災は折からの強風(130km/h)により2000ヘクタールから、僅か3日間で8000ヘクタールまで拡大し、600人体制の消防隊は、一時消火を断念、ひたすら降雨を待ち望む雰囲気が漂いました。

また、例年3月中旬過ぎまで観光客で賑わうパイネ国立公園も、今年は2月20日前後を境にその数が激減、3月初旬の今では、もう殆ど今シーズンは終了したかのような寂寥感が近隣集落に漂っています。

【今後への展望 - 行政による管理体制の強化-】

管理団体によると、差し当たり来年度以降も公園入園者数の制限等は行わない予定ですが(現状、年間およそ10万人の観光客が訪れています。)監視事務所の増設、トレッキングルートの整備、
入場者の行動予定の管理強化などが予定されているようです。
多くはこれから決まっていく事ですが、来年度以降、公園観光が
若干様変わりしたものとなるかもしれません。

そんな中、唯一明るい話題は、原因を作ってしまった青年の国の
政府(チェコ政府)が、植林、森林回復のための援助を申し出ていること。これには現地の人も感謝しているようです。

もし、万が一、ホントに万が一ですが、不運にも私が原因を作ってしまったとしたら、わが母国の政府は何かしてくれると信じていいのでしょうか?(無理かな?今、日本に税金払ってないし・・・)

以上、一連の山火事に関する私なりの最終報告でした。
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